日本式の評価制度を変えないと、イノベーションは生まれない。

株式会社アジャイルHR 代表取締役 松丘啓司さん

日本の評価制度に危機感。

 

――一貫して人材・組織変革のコンサルティングに携わってこられたのですね。

新卒で大手コンサルティング会社に入社し、人と組織の変革を担当するチェンジマネジメントグループの立ち上げに参画しました。それからは一貫して人材・組織変革のコンサルティングに従事し、本社改革、営業部門改革、全社意識変革、評価制度改革、分社化、ジョイントベンチャー設立、幹部育成等、多数のプロジェクトに参画し、マネジメントとしての経験も積ませていただきました。その後40歳になったことを契機に独立し、2005年には人材・組織変革に特化した企業向けのコンサルティングを行う組織として、エム・アイ・アソシエイツを立ち上げました。引き続き多くの企業でコンサルティングをするなかで、多くの日本企業の硬直的な「評価制度」や「目標管理の手法」が、世界の急激な成長曲線に追い付いていないと危機感をおぼえ、2018年に「パフォーマンスマネジメント」の支援に特化した、アジャイルHRを立ち上げました。

 

――社名に込めた思いはありますでしょうか。

「アジャイル」という言葉には、「機敏に」「俊敏に」という意味があります。「アジャイル開発」という言葉を聞いたことがある方もいらっしゃるかもしれませんが、短い計画と振り返りのサイクルを繰り返し実行することで、状況に応じて柔軟に優先順位を変えながら、スピーディに問題解決を行う手法です。人事についても同様に、長い時間をかけて1つの制度を作り上げるのではなく、組織の課題を細分化し小さな実践を繰り返すことで、組織の改善を導いていこうというのが「アジャイルHR」の概念です。

 

――日本は、ほとんどの企業で似たような「評価制度」を使っていますね。

先ほど日本の「評価制度」に危機感を覚えたと言いましたが、ほとんどの企業では、期初に立てた目標を、期中に一度振り返り、期末にその達成度を評価するといった形で人事考課が行われていることと思います。年功序列・終身雇用が前提の職能資格制度から、今のような成果も加味した評価制度に変わったのは、バブル崩壊のタイミングで、当時アメリカで導入されていた評価制度を各社が一斉に導入したことがきっかけです。しかし、アメリカでは5年ほど前からこの制度ではパフォーマンスマネジメントがうまくいかないとされ、多くの企業で評価制度が変わり始めています。

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