特集
2022.06.13
グローバル人材採用のススメ 29
新たな革新と成長の原動力を生み出すために、人材の多様化に挑む。
株式会社GSユアサ 人事部 人材グループ 担当課長 福留理江さん

株式会社GSユアサ
100年以上前から自動車用電池をはじめとする様々な蓄電池を開発・製造し、我が国の二次電池の歴史をつくってきたGS(日本電池株式会社)とYUASA(株式会社ユアサコーポレーション)の経営統合により、2004(平成16)年に株式会社GSユアサは設立されました。同社の祖業であり、中核製品である鉛蓄電池は、自動車用・オートバイ用で世界シェアトップクラスを誇り、さらに携帯電話基地局向けやビル・上下水道・発電所といった社会インフラ設備の産業電池・電源装置として活用されており、私たちの安全で快適な生活を見えないところで支えています。さらに同社ではこれまで培ってきたノウハウをもとに、電気自動車やハイブリッド車、プラグインハイブリッド車といった自動車向けに加え、有人潜水調査船や人工衛星・ロケット等、深海から宇宙まで幅広い分野で使用されるリチウムイオン電池の開発・製造を強化しており、文部科学大臣表彰で「科学技術賞」を受賞する等、その技術・開発力が高く評価されています。
社員と企業との「革新と成長」を通じ、「人と社会と地球環境」への貢献を企業理念とする同社は、海外19カ国・37拠点(2022年3月現在)に開発・生産・販売拠点を有しており、連結売上高の47%(2020年度)がアジア・欧州といった海外で占められている、日本を代表するグローバル企業として、世界中の人々がより豊かで安心して暮らせる地球環境・社会の実現に向けて革新的な挑戦を続けています。今回は約8年前から人事部人材グループに所属し、現在は責任者の立場で株式会社GSユアサの採用活動をけん引しておられる福留課長(写真左)に、同社の新卒採用のご状況や、グローバル人材採用にかける想い等について、お話をお伺いしました。
常に時代の声に耳を傾け、世界に向けて新しい価値を提供し続ける総合二次電池メーカー。
――総合二次電池※メーカーとして世界中で知られている貴社ですが、長い歴史の中で蓄電池の開発・製造技術、そして製品の普及を常にリードしてきた、パイオニアとしても知られています。
当社の社名の「GS」の由来である島津源蔵が日本で初めての鉛蓄電池を製造して以来、100年以上にわたって当社は企業理念である「革新と成長」に常に挑戦しながら、総合二次電池メーカーとして確固たる地位を確立してまいりました。今日ではオートバイ用鉛蓄電池の世界シェアはNo.1、自動車用ではNo.2を誇っており、他にも有人潜水調査船や人工衛星、ロケット用、さらには国際宇宙ステーション(ISS)の電源にも当社の高性能リチウムイオン電池が採用されています。また、世界最大規模の風力発電用蓄電池設備の提供等、私たちの製品が世界のあらゆるところで活躍しています。
※二次電池:充電して繰り返し使える充電池、蓄電池等の総称。対して「一次電池」は一度送電してしまったら使い切りの電池の総称。
――そうした先進的な「モノづくり」に加えて、新たに「コトづくり」分野への参入に挑戦されているそうですが、これは具体的にどのような事業になるのでしょうか?
先ほどご紹介した通り、当社は高性能な二次電池によって、必要な時・場所で効率よく電力をコントロールできる“エネルギー・デバイス・カンパニー”として成長を遂げてきました。そしてこれからは、そうした「モノづくり」に留まらず、当社がこれまで培ってきたエネルギーマネジメント技術を駆使して、例えば製品を納入した後にも独自の遠隔監視システムによって蓄電池システムの保守・メンテナンスサービスを提供するといった、新たな価値創造、「コトづくり」に挑んでいきたいと考えています。気候変動への対応や安定的なインフラの構築等、世界規模で取り組まなければならない社会課題に対して、当社の技術や製品が貢献できることはまだたくさんあるはずです。これからも当社は常に時代の声に耳を傾け、世界に向けて新しい価値を提供し続けてまいりたいと考えています。