特集
2022.03.22
キャリアセンター訪問 32
主体的・実践的な学びを通じて、“社会で活躍できる人材”へのステップアップを支援。
北九州市立大学 北方キャンパス事務局 学生支援担当部長 宮脇幹仁さん/学生支援課 就職係長 佐藤貴美さん

北九州市立大学
北九州市立大学は1946(昭和21)年に小倉外事専門学校としてスタートし、その後1950(昭和25)年に北九州外国語大学(外国語学部)に昇格、また1953(昭和28)年に新たに商学部(現在の経済学部)を加えて北九州大学へと改称、さらに文学部、法学部を開設し、文系総合大学として長く知られてきました。そして2001(平成13)年に北九州学術研究都市が開設された際の中核的な教育機関として国際環境工学部を新設し、さらに名称に「市立」を加えて新たなスタートを切った同校は、現在では5学部・1学群、大学院4研究科を有する総合大学として、全国の公立大学でも4番目の規模にまで成長を遂げています。
また同校は創立70周年を迎えた2016(平成28)年に、30年後の未来に向けて「地域」「環境」「世界(地球)」を3つのビジョンと位置づけ、時代のニーズに応えるとともに、これらが共生する持続可能な社会の創造に向けて取り組んでいます。今回は同校の学生支援担当部長の宮脇さん(写真左)と、学生支援課就職係長の佐藤さん(写真右)に、北九大ならではの進路・就職支援の特徴を中心に、お話をお伺いしました。
「地域」「環境」「世界(地球)」の共生社会の実現に貢献できる人材を育成。
――はじめに、貴校が進路・就職支援で大切にしているお考えについてお教えください。
宮脇:本学では学生に対して、進路・就職を考えることは「自分の未来図をカタチにする」ことだと指導しています。そして学生それぞれが自分だけの豊かなストーリーを描くためには、充実した学生生活を過ごすことが何より大切です。本学のキャリアセンターは「『社会で働く上で必要とされる力』の養成と、きめ細かい就職活動支援」を行うことで、“就職できる学生”から“社会で活躍できる人材”へのステップアップを支援しています。
佐藤:そのためにまず本学では、「キャリア形成支援の正課授業」の充実に取り組んでいます。なかでも変化の激しい現代社会における諸問題を解決しながら、自ら考え判断していく生き抜くことができる基盤となる力をのばす「基盤教育」に力を入れており、専門組織である基盤教育センターにおいて「環境を育む力」や「世界で活躍する力」といった7つの「基盤力」を身につけるための科目領域を設けています。例えば「ライフ・デザイン科目」では、人生の幅広い選択肢に向けて継続して学び成長し続ける意欲をもち、責任ある社会の一員として行動する力を身につけることを目的とする科目が体系的に用意されており、第一線で活躍している社会人をお招きし、ビジネスの現状や将来のために大学時代に何をすべきかを学ぶ「プロフェッショナルの仕事」という科目等は、多くの学生が受講する人気科目になっています。
宮脇:他にも、自分の専門分野以外に学部の垣根を越えて学ぶことができる副専攻では、世界を視野に入れた、幅広い教養と語学力を修得することを目的とした「Kitakyushu Global Education Program」や、持続可能な社会づくりに貢献できる人材を養成するための「環境ESDプログラム」を実施しています。これらを通して本学では3つのビジョンである「地域」「環境」「世界(地球)」の共生社会の実現に貢献できる人材の育成に、全力で取り組んでいます。