特集
2021.11.08
グローバル人材採用のススメ 25
当初は不安視する声も多かったが、いまではなくてはならない存在として活躍中。
東海カッター興業株式会社 工務部 研修・採用係 渡邊成さん

東海カッター興業株式会社
https://www.tokai-cutter.co.jp/
1968(昭和43)年に舗装道路の切断を行う専門業者として創業した東海カッター興業株式会社。現在は祖業の道路カッター工事だけでなく、ビルや高速道路、橋梁、また空港や鉄道、発電所等に至るまで、様々な鉄筋コンクリート構造物の補修・補強工事のための切断・解体工事を行い、私たちの生活を陰で支える技術者集団として、東海地方を中心に確固たる地位を築いています。
現在の日本では高度経済成長期に建設された道路や鉄道等のインフラ、ビルや工場等の建物が寿命を迎え、改修が必須だと言われており、加えて自然災害が頻発する中で建物の耐震化・免振化も緊急の課題となっています。同社では「いまある構造物を活かしながら耐震化、高寿命化していくリニューアル工事」に力を入れており、環境にやさしい脱スクラップ&ビルド時代の牽引役としてさらに期待が集まっています。
今回は入社4年目、今春から採用担当として活躍しておられる工務部採用チームの渡邊さんに、同社の採用のご方針や、7年前から取り組んでおられるグローバル人材採用に関してお話をお聞きしました。
毎年新卒者を採用し、全社一丸となって「人を育てる」活動を強化。
――渡邉さんは入社1年目にカッター工事の現場をご経験されたそうですが、「コンクリートを切断する」と一口に言えないくらい、様々な工法があるそうですね。
仰る通りで、例えば対象物にダイヤモンドワイヤーを巻き付け、高速回転させて立体的に切断する「ワイヤーソーイング工法」は、無振動・低騒音で粉塵も少なく、複雑な形状物や水面下の構造物の切断等も可能です。また超高圧水でコンクリート構造物の鉄筋を傷付けず破砕することができる「ウォータージェット工法」や、逆に水を使用できない場所での工事に対応できるよう、空気を送り込む完全乾式で施工する新工法「ドライカッティング工法」等、作業する対象や場所、目的に応じて様々な工法を駆使し、お客様のニーズにお応えできる高い技術力、提案力を有しているのが当社の最大の強みとなっています。私自身、1年だけの経験ではとても全てを語ることができないほど奥深く、まだまだ可能性の大きい業界だと身をもって感じています。
――そうした技術力・提案力を今後も支えていくには人材、特に若手社員の採用・育成が不可欠だと思うのですが、貴社ではいかがでしょうか?
当社では2010年頃から毎年新卒者を採用し、全社一丸となって「人を育てる」活動を強化してきました。そこで大切にしたのが「同じ方向を向いて、失敗を恐れず、成長し合いましょう」という考え方です。私もそうですが、当社では文系出身者でも工事や機械に携わることができるチャンスがどんどん与えられますので、まずは当社のやり方をしっかりと学んでいただき、そこから改善点や新たな提案を見つけたら、会社と共に一緒になって挑戦していただきたいと考えています。仮にそこで失敗したとしても、それがまた会社の歴史の一部になりますので、恐れること、失うものは何もありません。失敗を通じて会社と共に成長し、人生の宝になるような体験を若いうちからたくさん積んでいただくことを、当社では「人を育てる」活動の要諦として取り組んでいます。