ミッションステートメント

人事の図書館 編集長 大西直樹

「ミッションステートメント(mission statement)」とは、「企業とその社員が共有する価値観や行動を示す指針や方針を明文化したもの」のことです。従来の「企業理念」や「社訓」等と似ていますが、企業の存在理由や社会にどのように貢献したいのかといった自社の根本原則をより具体的に明文化して社員と共有することで、社員の仕事へのモチベーションを高めるだけでなく、社外へのPRツールとしても使われることがあります。

また「ミッションステートメント」と同じような使い方をされる言葉として「ビジョンステートメント」があります。どちらも企業の軸となる重要な事柄を書いたものであり、また音感も似ているため、混同されやすいですが、大きな違いは、ミッションステートメントは「現在」について、ビジョンステートメントは「未来」について語ったものであるということです。ミッションステートメントは企業がいま何を行っているかや、競合他社と差別化する特徴を表しているのに対し、ビジョンステートメントは企業が描く自らの将来像を表しています。

 

ミッションステートメントは言わば、企業そのものを表現したもの。

 

企業の思いや信念、社会的使命や行動指針等をミッションステートメントで明文化させることは、企業にとって様々なメリットがあります。企業の将来を左右する重要な経営判断を迫られた際には、最終的な判断指針としてミッションステートメントが活かされます。業績や業界の動向、株主の意見を聞いたとしても、新たな取組に対して、100%の保証はありません。そんな時にミッションステートメントに沿った意思決定をすることで、企業の方針や信念からずれることなく会社の存在価値に沿う形で成長していくことができます。

また企業で働く従業員の統率はもちろんですが、社会に向けての情報発信ツールとしてもミッションステートメントは役立ちます。ミッションステートメントは言わば、企業そのものを表現したものです。活用の幅は広く、そのメリットも大きいといえます。デメリットとしては、ミッションステートメント自体がうまくまとまっておらず、会社としての方向性とは明らかに違う場合は、意味の無いものになってしまいます。それだけミッションステートメントが企業に与える影響というのは大きく、作成には時間をかけて取組む必要があります。


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