特集
2021.04.05
HR関連書籍のご紹介 18
カルチャーモデル 最高の組織文化の作り方
著者:唐澤俊輔 (ディスカヴァー・トゥエンティワン)

著者:唐澤俊輔
大学卒業後、2005年に日本マクドナルド株式会社に入社し、28歳にして史上最年少で部長に抜擢。経営再建中には社長室長やマーケティング部長として、社内の組織変革や、マーケティングによる売上獲得に貢献、全社のV字回復を果たす。2017年より株式会社メルカリに身を移し、執行役員VP of People & Culture 兼 社長室長。採用育成制度設計労務といった人事全般からカルチャーの浸透といった、人事組織の責任者を務め、組織の急成長やグローバル化を推進。2019年には、SHOWROOM株式会社でCOO(最高執行責任者)として、事業成長を牽引すると共に、コーポレート基盤を確立するなど、事業と組織の成長を推進。2020年より、Almoha LLCを共同創業し、人・組織を支援するサービスツールの開発を進めつつ、スタートアップ企業を中心に組織開発やカルチャー醸成の支援に取り組む。グロービス経営大学院 客員准教授。
人を大切にしている企業で、優秀な人材がなぜ早期離職を選ぶ?
世の中の多くの会社が「人を大切にしている」と謳っています。しかし、以下のような不幸な事例が多いのもまた事実です。
・超優秀な人材が入社!しかし大きな成果をあげられず、すぐに退職してしまった。
・夢を語りやる気に満ちていた新卒社員が入社数ヶ月で退職してしまった。
・社長が入れ替わり、組織改革が始まるが、功労者が抵抗。改革もうまくいかず、功労者も退職してゆく。
退職まではいかずとも、「こんなはずじゃなかった」「仕事なんてそんなものだ」とぼやく人は、皆さんの周りにもいるのではないでしょうか。その原因は会社に対する社員の期待と、実際の仕事環境の間に「期待値ギャップ」が生じてしまうから。そして、ギャップが大きいほど社員は不満に感じてしまいます。言い換えれば、「社員が期待する環境と、会社が提供する環境のギャップがない(少ない)会社」こそ「いい会社」と言えるのです。
そんなギャップを最小限に抑え、企業が「いい会社」であるためには、何が必要なのでしょうか。ビジネスモデルだけでは不十分、カルチャーモデルの設計こそ「いい会社」の必須条件とするのは、日本マクドナルド、メルカリ、SHOWROOMと、これまで日本を代表する企業で業績回復・向上、組織のカルチャー構築を担ってきた唐澤さんです。本稿では、そのエッセンスをご紹介いたします。