特集
2021.01.18
キャリアセンター訪問 19
多彩なサポートプログラムで「個性を活かしたキャリア支援」を実現。
甲南大学 キャリアセンター 課長 西川直宏さん

甲南大学
甲南大学と甲南高等学校・中学校の3校を運営する学校法人甲南学園は、1919(大正8)年にいまの甲南大学岡本キャンパスの地に開校された甲南中学校に端を発しており、2019(平成31)年に創立100周年を迎えています。甲南大学は1951(昭和26)年に開学し、現在では岡本・西宮・ポートアイランドの3キャンパスで8学部14学科、約9,000名が学ぶ総合大学となっています。1995(平成7)年の阪神・淡路大震災で甚大な被害を受けたにもかかわらず見事に復興を成し遂げる等、数々の苦難を乗り越え、10万名を超える卒業生を輩出してきた同校の教育方針、そしてキャリア支援の取り組みについて、同校の卒業生でもあるキャリアセンターの西川課長にお話をお伺いしました。
「一人ひとりの顔が見える少人数教育」を推進。
――貴校の教育・人材育成のご方針についてお教えください。
学校法人甲南学園の創立者である平生釟三郎(ひらおはちさぶろう)が主唱した「人格の修養と健康の増進を重んじ、個性を尊重して各人の天賦の特性を啓発する人物教育の率先」という建学の理念にあるように、本学では個性を尊重しながら人物重視の教育をおこない、社会に貢献できる専門性を持った人材の養成を目指しています。「知・徳・体」という言葉をよく耳にされるかと思うのですが、本学ではこれを「徳・体・知」と言っており、人物教育率先の理念をより高いレベルで実践すべく取り組んでいます。次なる100年に向けた「甲南新世紀ビジョン」では「圧倒的な教育力により、人物教育のクオリティ・リーダーと呼ばれる大学になる」を目標に掲げ、新たな伝統を創造するための革新を始めています。
――その中心となるのが「ミディアムサイズの総合大学」としての特長を活かした取り組みとのことですが、具体的にはどのような内容でしょうか?
本学は人文科学、社会科学、自然科学の8学部14学科を有しており、学生数は約9,000名、またキャンパスのサイズも広すぎず狭すぎず、ちょうどよいスケールで施設がレイアウトされているミディアムサイズの総合大学です。キャンパスを歩けば友だちや教職員、海外からの留学生とのコミュニケーションの輪が自然と広がっていきますし、身近に触れ合うことで新たな発見が次々と生まれてきています。学部学科の枠にとどまらず、興味や関心を持ったことにどんどんチャレンジできる、そんな密度の濃い学生生活を過ごせるのもミディアムサイズの総合大学の強みでしょうし、そうした学生のチャレンジを大学としてもどんどんサポートしています。
またそうした利点を活かし、授業規模を最適化した「一人ひとりの顔が見える少人数教育」を推進しており、学生一人ひとりの個性をしっかりと把握し評価する各種制度や、学部学科に関係なく社会人として必要とされる知識や実践的な能力を身につけるための「共通教育」の一層の充実を図っています。