特集
2020.10.12
HR関連書籍のご紹介 14
全員経営者マインドセット
著者:吉田行宏

著者:吉田行宏
元 株式会社ガリバーインターナショナル(現 株式会社IDOM)専務取締役。創業4年でガリバーを全国展開させ、同社を株式公開に導く。創業10年で1000億円の売上を達成し、日本でも数少ない「ハイパーグロースカンパニー」となった同社で、FC事業・経営戦略・マーケティング・人事・教育・IT・財務等の担当役員を歴任。2012年に退任するまでの18年間、一貫して人事・評価制度の構築・運営及び社員・幹部の育成・教育を行い、独自の研修や育成理論を構築する。ガリバー退任後は、若手経営者の育成支援と、共同での新規事業創造のため、株式会社アイランドクレアを設立。現在25社以上の企業の役員・戦略顧問などを務めるほか、出資支援等を行っている。
会社と組織の成長を大きく左右する要素とは?
あなたの会社には、社長は何名いますか?
「何を馬鹿な質問を!」そう言われてしまうかもしれません。多くの企業では、いうまでもなく社長は1名です。ここでいう「社長」は、肩書ではなく、「社長マインドセットの人」「経営者マインドセットの人」をさします。では、経営者マインドセットとはなんでしょうか。本書では、マインドセットを「(1)当事者意識(2)覚悟(3)オーナーシップ(4)全体最適(5)ミッションフィット(6)バリュー体現」という6つの要素で構成されているとしています。
(1)当事者意識:事業部や会社での課題を当事者として捉え、自分が少しでもできることを主体的に実行できているか。
(2)覚悟:自分の仕事に対して覚悟を持って行動できているか。
(3)オーナーシップ:何事も他責にせず、「自分の人生の主人公は自分である」という自覚を持って生きているか。仕事も人生の重要な一部と捉え、「私たちの会社」というマインドと経営者視点で仕事ができているか。
(4)全体最適:自分や自部門の都合やメリットだけでなく、会社のミッション・ビジョン・バリューに則り、全体・中長期視点でも思考・判断できているか。
(5)ミッションフィット:会社のミッションに深く共感し、自分の目指すものとして捉えて行動できているか。
(6)バリュー体現:自分たちの会社の価値観をどれだけ体現し、それを踏まえた言動を取っているか。他の人の模範になっているか。
この「経営者マインドセット」をどれくらいの人が持っているかが、会社の成長・組織の成長に大きく影響するのです。