人材危機時代の日本の「グローバル人材」の育成とタレントマネジメント

著者:守屋貴司

グローバル人材の採用・定着に苦戦する日本企業。

 

日本および日本企業にとって「グローバル人材」の育成は大きな課題である。また、それに対応した新しい人事管理システムであるタレントマネジメントの構築も、日本企業の人事政策・経営課題となってきている。本書は、守屋貴司さんのこれまでの研究の集大成として、そうした「グローバル人材」の育成とタレントマネジメントの構築に向け、日本社会と企業がどのように取り組んでいたかを解き明かし、その特徴・傾向・課題を明らかにすることと、優秀な「グローバル人材」が国内企業に見切りをつけて国外での就職を希望する現状からどう脱却するかを示すことを目的としている。内容は以下の通りである。

 

序 章 日本が抱える人材活用の課題

第1章 日本における「グローバル人材」とは何か

第2章 日本における外国人高度人材受け入れの現状と課題

第3章 中国人留学生の日本企業への就職・定着問題

第4章 日本における外国人留学生とインターンシップ

第5章 日本の中小企業の外国人材の採用・活用の現状と課題

―中小企業勤務の外国人材へのヒアリング調査と関西の中小企業の事例調査を中心として―

第6章 IT外国人材の日本のIT中小企業への採用・キャリア開発・評価・報酬制度の課題・可能性と問題点

第7章 日本人海外留学生・留学経験者の就職問題と日本企業の採用管理の諸課題

第8章 タレントマネジメントとは何か

第9章 外国・在日外資系企業におけるタレントマネジメントの展開

第10章 日本多国籍大企業のグローバルタレントマネジメントと人材育成

第11章 日本型タレントマネジメントとは

第12章 日本企業のタレントプールの構築とダイレクトレクルーティング

結 章 グローバル人材を活用するために―「見捨てられる日本, 日本企業」からの脱却をめざして―

 

今後、少子高齢化によって、国内で深刻な生産年齢人口の減少問題が発生することは火を見るよりも明らかで、本書の表題ともなっている「人材危機時代」への備えとして、どの企業においても外国人材の活用が必須である。実際に国内の外国人労働者の雇用数は年々増加しており、2018年には146.0万人と過去最高ではあったが、依然就業者全体の2.2%と決して高い割合ではない。まだまだ企業では、彼ら外国人人材をどのように受け入れ、活用するか正しく理解できていないケースも多いのではないだろうか。本書は、そういった課題に正面から向き合っている。本稿では、日本における外国人高度人材受け入れの現状と課題、タレントマネジメントとは何かといった内容を中心に、解説する。

次のページ:日本には「外国人高度人材」が定着していない

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