雇用調整助成金

人事の図書館 編集員 山口雄也

雇用保険法に定められた、雇用安定事業の1つ

 

人事・労務に関わる皆様には、失業者・求職者等を支える雇用保険法の正しい理解が求められます。同法では、労働者の生活及び雇用の安定を図ること、求職活動を容易にする等その就職を促進すること、失業の予防、雇用状態の是正及び雇用機会の増大、労働者の能力の開発等を目的としており、その目的を達成するため、失業等給付、育児休業給付、雇用保険二事業(=雇用安定事業と能力開発事業)を行うと定められています。なお、労働者を1人でも雇用している事業主は原則すべて適用事業となります。

 

なかでも、雇用調整助成金とは、同法に定められた雇用安定事業の1つで、労働者の失業防止のために、事業主(企業)に対して給付される、政府による助成金です。景気の変動、産業構造の変化等といった経済上の理由により、事業活動の縮小を余儀なくされた事業主にとって、従業者の雇用を従前どおり維持することは困難ですが、リストラに踏み切ることも難しく、残業規制や配置転換等といった形で雇用調整を行うケースもございます。こうした措置のうち、「休業」「教育訓練」「出向」といった形で従業員の雇用の維持を図る事業主に対して助成をすることで、労働者の失業防止、雇用の安定を図ることを目的としています。

 

ここでのポイントは、事業主に対しての助成金制度ということです。労働者への金銭的援助や就労支援だけでなく、雇用調整を行いつつ従業員の雇用を守る企業を支援するための制度となっており、一定を満たした事業主であれば、全て本制度の対象となります。本特集では、同助成金の支給要件、そして新型コロナウイルスにまつわる特例について、現時点での最新情報をお伝えいたします。

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