特集
2020.03.16
キャリアセンター訪問 08
「自走する学生」のよき伴走者として、共にゴールを目指す。
立命館大学 キャリアセンター 衣笠キャリアオフィス 課長 片岡龍之さん/法学部 法学科 4年 門田翼さん

立命館大学
1869(明治2)年に、近代日本の代表的な政治家で国際人であった学祖・西園寺公望が創設し、2020年度に創始150年、学園創立120周年を迎える立命館学園。その中核である立命館大学は衣笠、びわこ・くさつ、大阪いばらきの3キャンパスに16学部を有し、約33,000名の学生が学ぶ、日本を代表する総合私立大学のひとつです。これまでの精神や理念、歴史を受け継ぎ、2030年にめざす新たなビジョンとして「学園ビジョンR2030 挑戦をもっと自由に」を掲げ、多様な人々の自由な挑戦を支え、希望に満ちた未来、社会の創造に挑む同校のキャリア教育の今について、衣笠キャリアオフィスの片岡さん、そして同校独自の学生支援の仕組みである「スチューデンツ・ネットワーク」に参加している法学部4年の門田翼さんに、お話をお聞きしてきました。
進路満足度を高めるため、「低回生からのキャリアデザイン」に注力。
――貴校のキャリア支援の基本方針についてお教えください。
立命館大学キャリアセンターは「学生一人ひとりの希望する進路・就職」を高いレベルで叶えるために、様々な支援を行っています。言い換えれば、卒業の時点で自分の進路に対して高い満足感を持ち、「立命館に来てよかった」と思ってくれる学生を一人でも多く増やすことが大切だと考えています。そのために本学では「低回生からのキャリアデザイン」を重視し、早い段階から自分自身のキャリアを考え、大切にしたい価値観を見つけてもらう機会を積極的に設けています。
具体的には、大学の4年間で正課と課外の両面で幅広い学びを充実させることが、将来の夢や目標を実現する力量の形成につながると考え、学内外の多くの方々と連携し、様々な施策を実施しています。一例としてご紹介すると、正課では学部・学科の教職員や企業・団体・卒業生と連携し、1~3回生を対象とした単位認定型の「キャリア形成科目」を用意しています。ここで「学びとキャリア」「社会とキャリア」の関連性について講義と実習から学ぶことで、より学生生活を充実させ、納得のいく進路選択ができるよう、教職員が一体となってサポートしています。また課外としては全学のキャリア教育を支援するキャリア教育センターとの協力による各種インターンシップの開発や運用、就職活動に役立つ実践的なPBL(Project-Based Learning 課題解決型学習)等を通じて学生の可能性を広げ、進路選択を支援しています。
――低回生のキャリア意識を高めるのはなかなか難しいと思うのですが、いかがでしょうか?
全体的にはその通りですが、新卒一括採用から通年採用への動きといった就職環境の変化を受けて、早い段階から具体的に活動を始める学生は明らかに増えています。我々もそうした意識の高まりに応えるべく、19年度には「卒業後にどんな自分になりたいか」を考えるワークショップを1回生対象に開催したり、20年度からは1回生限定のPBLを実施する予定です。キャリアセンターは就活生のためだけにあるのではなく、入学式の日からいつでも使ってもらって構わないわけですから、なるべく早い段階で我々との接点を持ってもらい、心理的ハードルを下げてもらえればと考えています。